【日曜メッセージ】「神を知り、自分を知る」

Date:2020.06.14

今週は6/10学校礼拝のメッセージをお届けします。

「神を知り、自分を知る」

「神はご自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。神は彼らを祝福して言われた。」

(旧約聖書 創世記1章27、28節a)

 誰でも「私は何者か」、「人とは」、「生きるとは」など、人間の本質的な問いを持つときがあります。ある学者が人の肉体の成分だけを分析すると、脂肪、燐、鉄、石灰、硫黄、その他非鉄金属などで構成されており、それらをお金に換算すると約7千円になると言われたようです。何と空しいことでしょうか。人の価値は肉体から来るものではないことが、このことからも明らかだと言えます。

では、「人」とは何なのでしょうか。今日のみ言葉に「神に似せて」、「神はご自分にかたどって人を創造された」と記されています。でも、見えない「神」の存在をどうしてわかるのでしょうか。聖書には「神について知りうる事柄は、彼らにも明らかだからです。神がそれを示されたのです。世界が造られたときから、目に見えない神の性質、つまり神の永遠の力と神性は被造物に現れており、これを通して神を知ることができます。」(新約聖書 ローマの信徒への手紙1章19~20節)と記されています。神に創造された万物には、それぞれに特有の個性や能力があります。そして、それぞれが神様を現しているということです。特に「神に似せて」、「神にかたどって」創造された「人」は、他の生きものとは異なる知・情・意志を持つ人格的な存在で、神様との関係の中で生きる存在として創造されたのです。神様は「創造主」であり、「人」は神が造られた「被造物」として祝福されたものだということです。そして、「人」には他の被造物を「管理(世話)」する使命が与えられたのです。

聖書は、私たち一人ひとりが神様によって命が与えられ、祝福され、愛され、神様と人との関係の中で生きる「尊い存在だ」と伝えているのです。私たちは礼拝を通して「神を知り、自分を知る」存在とされています。自分を見つめ直して、「神を愛し、人を愛し、土を愛す」人として、与えられる日々を誠実に過ごしましょう。

(酪農学園宗教主事 朴 美愛)