【日曜メッセージ】「心の扉を開いて」(アドヴェントⅡ礼拝)

Date:2020.12.13

「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。」

(新約聖書 ヨハネによる福音書1章18節)

クリスマスというとプレゼントを思い浮かべる人も多いでしょう。クリスマスの本当の意味は、イエス・キリストの誕生を記念する日。そう、この方こそが神様からわたしたちへの最大のプレゼントなのです。

聖書に「初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。」(ヨハネ1:1)とあります。この「言」とは、万物の根源である叡智を意味しますが、ここではイエス・キリストのことを指しています。つまり、聖書は、イエス・キリストは神であって、すべてのものはこの方によって創造されたと教えているのです。

本当にそのような神様が存在するのか、人間はそれを完全に証明することもできなければ、否定することもできません。しかし、神様の存在を知る方法があると聖書は語ります。それは、神の側から人間にわかる方法で現れてくれた場合です。イエス・キリストは人間の姿をとられた神であり、この方によって人間は神様を知ることができるというのです。

イエス・キリストは、大工の息子として家畜小屋で生まれます。このクリスマスを最初に祝ったのは、当時、人々から差別されていた貧しい羊飼いたちでした。その後、イエス・キリストは30歳になって、弟子たちと共に神の国について人々に説き始めます。いつも貧しい人や病人、差別されていた人々と共に過ごしました。そして、最後は神を冒涜したかどで、最も重い十字架刑で処刑されます。しかし、その三日後に復活して、その教えが真実であることを証しました。その生涯は、私たち人間の苦しみや悲しみ、また喜びや希望をも自ら知り尽くすものであったと言えます。それゆえ、「御自身、試練を受けて苦しまれたからこそ、試練を受けている人たちを助けることがおできになるのです。」(ヘブライ2章18節)と聖書に書かれています。神様はイエス・キリストとなって、あらゆる苦しみを体験し、今も生きていて、私たちの気持ちを理解してくださるのです。

イエス・キリストは今もなお生きていて、まことの光としてわたしたちの人生を、正しく、幸せな道へと導いてくださいます。このクリスマスの時、心の扉を開いて、神様からのプレゼントであるイエス・キリストを心の中にお迎えしようではありませんか。

(宗教部長 渡邊 淳)