【日曜メッセージ】「神様の御言葉がわたしの道の光」

Date:2021.01.10

「あなたの御言葉は、わたしの道の光、わたしの歩みを照らす灯。」

(詩編119編105節)

主イエス・キリストの降誕2021年目の新年を迎えました。コロナ禍の収束はいまだ先が見えず、多くの人々が、出口の見えない中で不安を抱えています。勉強や仕事、家庭生活、将来設計など、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の中で、一体どのように考え、行動したら良いのか、世界中が不安の闇の中にあります。

この暗闇の中で、わたしたちの希望となるのは「光」です。雲間から差し込む太陽の光は心を喜ばせます。夜空の星の光は心に希望を与えてくれます。部屋に灯されたろうそくの光は心を和ませてくれます。同じようにわたしたちの人生にも光となるものが必要です。今日の聖書には「あなたの御言葉は、わたしの道の光」とあります。まさに、神の御言葉である聖書こそがわたしたちの人生の光なのです。

本学園創始者の黒沢酉蔵は、第二次世界大戦終結翌年の1946年、新しい制度の下で教育活動を始めるにあたり、指導理念をこの聖書に置くことを改めて決定します。世界大戦という長い暗闇を過ごしたのち、新しい社会をつくり上げるにあたり、聖書を人々の人生を照らす光として掲げたのです。

聖書が人生の光であり、どんな時でも希望の灯であると言える最大の根拠は何でしょうか。聖書の中で、使徒パウロは「わたしたちは、四方から苦しめられても行き詰まらず、途方に暮れても失望せず」(コリントⅡ 4:8)と言っています。その理由は、「主イエスを復活させた神が、イエスと共に、わたしたちをも復活させ、あなたがたと一緒に御前に立たせてくださる」(同4:14)とあるように、「わたしたちの中に復活のキリストが共にいて、これから先何が起きても、神様は、キリストを復活させたように、わたしたちのことも復活させてくださる」という確信でした。

聖書は、このように死に打ち勝ったキリストがわたしたちと共にいて、わたしたちをも復活させてくださるという所に真の希望があると教えています。それゆえ、この希望を土台とする聖書の言葉は、朽ちることのない、わたしたちの道の生きて働く光なのです。新しい年、どのような状況になっても落胆せず、わたしたちの人生の道の光である聖書の言葉を抱いて歩み続けましょう。復活の主イエス・キリストが、わたしたちと共に歩んでいてくださいます。

(宗教部長 渡邊 淳)