【日曜メッセージ】「愛に根ざして成長し続ける」(修了礼拝)

Date:2021.03.21

「愛に根ざして真理を語り、あらゆる面で、頭であるキリストに向かって成長していきます。」

(エフェソの信徒への手紙4章15節)

今日は1年間をしめくくる修了礼拝。皆さんの成長の証(あかし)の時でもあります。振り返って見ると、入学式の延期から始まり、家庭学習、分散登校、様々な行事の中止など混乱の中での一年だったと思います。しかし、世間の動向に揺り動かされることなく、真理と愛に根ざして生徒・教職員・保護者で一つとなって補い合い、今までとは異なるあり方であらゆる面で成長して来た年になったと思います。成長することの一つとして、自律することがあげられます。それは、何が正しいことであるかを判断する力を身につけるということでもあります。成長のもう一つの大切な点は、自分が自律することと共に、他者と互いに「補い合う」ということです。「補い合う」ということは、自分と他者の弱さを知り、互いに支えあい、互いのために祈ることであり、同時に、支えられたこと、祈られたことを知り、感謝することでもあるのです。

今日の聖書箇所では、パウロが最も愛情を注いできたエフェソ地方の信徒たちに、愛に根ざしてあらゆる面で成長を続けるように勧めています。その成長とは、悪賢い人間の教えに動揺する未熟な者のようにではなく、思考力と自律性を持って、愛の完成者であるキリストに向かって成長し続けていくことです。そして、その成長は個人の成長にとどまるのではなくて、属している共同体が一つの体のように節々が補い合い、組み合わされ、連結されて、愛によって造り上げられていくことにもなります。教育共同体である「とわの森三愛」も一つの体で例えられます。生徒一人ひとりはあらゆる面で成長しています。そして、生徒の成長、すなわちあなたの成長は、学校と「とわの森三愛」に繋がるすべてを、一つの体として成長させることになるのです。

2020年度を修了し、一つの節目の時を迎えました。学年が進むということは、時間が過ぎただけではなくて、成長の一つの証拠であります。とわの森は、「三愛主義」の愛によって造り上げられ、成長してきました。今から後も、その成長は皆さんによって続いていくのです。苦難の中でも支えてくださった多くの方々や、成長させて下さる神様に感謝し(コリントの信徒への手紙Ⅰ 3章6節)、2021年度を迎える準備を進めていきましょう。

 (酪農学園宗教主事 朴 美愛)