【日曜メッセージ】「 心に適う者 」

Date:2021.06.06

「すると『あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者』という声が、天から聞こえた」

マルコによる福音書 1章11節

 

イエス様がヨハネから洗礼を受け、福音の宣教が始まります。旧約聖書には「見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、あなたの道を準備させよう。」と神さまの計画が書かれています。何百年も前に預言されていた計画が実現し、ヨハネがユダヤの全地方とエルサレムの住民に洗礼を授けている時、イエス様もその人たちと一緒に洗礼を受けに来られました。イエス様が洗礼を受けられると、不思議なことが起きたのです。「『あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者』という声が、天から聞こえた。」とあります。聖書にも記されているということは、天からの声はイエス様だけでなく周りにいた人たちにも同時に聞こえています。神さまはイエス様だけでなく、その場にいる人たちに向けて「あなたはわたしの愛する子」と言われました。したがって「あなたたちはわたしの愛する子」と表現していいでしょう。私たちは、生まれてくる前から神さまに愛されています。生まれた環境や話す言葉が違っていても、クリスチャンではなくても、他の宗教を信仰している者にも、神さまは、等しく愛して下さいます。その愛に気づくことが神さまを愛するきっかけになっていくのです。

「心に適う」とは何でしょう?それは神さまに喜ばれ、神さまに愛されるということです。神さまからの愛にお返しをして、神さまに喜ばれるためには、皆さんは何をしたらいいでしょうか?方法はたくさんあります。その中でも私たちは「神を愛し、人を愛し、土を愛す」の三愛主義を掲げています。これを神さまへの愛のお返し、心に適う行動としているのです。私たちを愛してくださる神さまを愛すること。隣人・敵を愛すること。大地を健康に育てること。これが酪農学園に集う者がすべきことなのです。

たとえ、神さまから心が離れても、神さまは見守り、道を照らすための光をいつも与えています。失敗やコロナ禍により目標が失われていても、神さまは私たちの目標や目的地を必ず用意し案内して下さいます。どんなに道を外れても私たちを愛して下さり、いろいろな方法で道を修正し目的地を示して下さいます。皆さんの人生にも神さまのご計画が用意されています。そして神さまの心に適うために何ができるでしょう?

(農業科 中田 光也)