「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」

（テサロニケの信徒への手紙一5章16～18節）

「いつも喜んでいなさい」。この聖書箇所は実に偉大です。なぜなら、「いつも喜ぶ」というのは人間の力では不可能だからです。人間は社会で生きている以上、多かれ少なかれ悩みが生じます。若い頃の悩みは家族や友人関係、恋愛、進路などが主ですが、年齢を重ねると仕事、結婚、家族、健康や介護問題など更に増え、なかなか「いつも」は喜べません。

喜びたいけど、喜べない。そういう時に、自分の心をどこに置くかは大切です。人間は、明るい方が好きです。怒っている顔よりは親しみやすい笑顔の方が安心できます。愚痴ばっかり言っている人よりも、楽しいことを言っている人の方に惹かれます。口先ばかりで行動しない人よりも、言ってることとやっていることが一致する人の方に信頼が寄せられます。「安心」、「楽しい（前向き）」、「信頼」。これらがベースにあるとコミュニケーションが豊かになります。

では「安心」、「楽しい（前向き）」、「信頼」はどこにあるのでしょうか。それは昨日も今日も変わらない神様にあります。さらに神様は、折にかなってあなたに「助け手」、つまりあなたを支えてくれる人・仲間・環境をも与えてくださいます。

最近では、聖書の考えに基づいた、読みやすい本も出版されています。今日はその中から、１冊を紹介します。本のタイトルは、「いいんだよ、昨日までのこと全部。」副題は「心が軽くなる３１のアンサー」です。著者は田中満矢（たなか・みちや）牧師で、ロックバンド　ナイトdeライトのドラマーもつとめています。この本では３１の悩み別に、聖書の言葉と考えに基づいた励ましの文章が掲載されています。

もちろん、聖書もあなたの助け手です。参考までに、以下の箇所を読んでみてください。これらの聖書箇所が、みなさんの辛いとき（喜べないとき）の励ましとなり、心の置きどころとなりますように。そして喜びと感謝にあふれる高校生活となりますように。

＊試練にあって辛いとき：Ⅰｺﾘﾝﾄ 10:13 (新約p312)

＊自信がないとき：イザヤ書43:4(旧約 p1130)

＊頭にきたとき：ﾛｰﾏ人への手紙12:19-21(新約p292)

＊心配事があるとき：ﾏﾀｲによる福音書6:34(新約p11)

＊人を赦すために：ｴﾌｪｿの手紙4:32-5:1(新約p357)

＊相手を思いやる：ﾌｨﾘﾋﾟの手紙2:3-5(新約p362-363)

（　英語科　家山　麻希　）