【日曜メッセージ】 「 喜ぶ、祈る、感謝する 」

Date:2021.11.21

「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」        

(テサロニケの信徒への手紙一5章16~18節

今、隣に居る人は、どんな人ですか。現在世界の人口は78億7500万人、さらに、人類が誕生してからこれまでの累計の人口は1080億人ともいわれています。現在生きていて、今ここに、たまたま隣にいる友だちは、とてつもなく低い確率で出会ったのです。この天文学的な確率は単なる偶然なのでしょうか。私は、それこそが神さまから与えられた御業であり、恵みだと思います。

今日の聖書の箇所で、神さまが私たちに望んでおられること、それは『いつも喜び、絶えず祈り、どんなことにも感謝する』ことなのです。神さまは私たちにすべてのことをお与えになってくれています。それに対して、神さまは難しいことや厳しいことを望んでおられるわけではありません。その恵みに対して、ただ心から『喜び、祈り、感謝』すれば良いのです。

この聖句が、私の中の宗教観であり、キリスト教そのものだと思っています。他の宗教はいわゆるご利益宗教が多く、受験に合格しますようにっ!とか、恋人ができますようにっ!とか、主に、お願いしますっ!の宗教で、願いが叶うとそのままということが多いのではないでしょうか。その点、キリスト教は感謝の宗教だと私は思っています。

私の祖母は、非常に敬虔なクリスチャンでした。その祖母が亡くなる寸前に、病院のベッド上で言った、最後の言葉は『幸せや、幸せや、これでやっと神さまに会える…。』でした。微笑みを浮かべながら、息を引き取りました。死は誰もが怖いことです。そんな死さえも感謝する気持ちになれるなんて凄いと思いませんか。

人も動物も必ず死にます。それは誰にとっても一番怖いことでしょう。私も獣医師ですので、少しでも動物を救えたらと思っています。多くのお医者さんも、少しでも人を救えたらと思っているでしょう。しかし、本当に『心を救える』のは神さまだけなのです。

皆さんも是非、『いつも喜び、絶えず祈り、どんなことにも感謝』して下さい。隣にいる友だちも、学校の先生も、家族も、恋人も、神さまからの恵みです。周りにいる人に、たまには笑顔で「ありがとう」と言って下さい。できれば、いつも言って下さい。そうすれば、きっと神さまは微笑んでくれることでしょう。

( 酪農学園大学 獣医保健看護学類 宮庄 拓 )