【日曜メッセージ】 「 クリスマスの光 」

Date:2021.12.26

「彼らが王の言葉を聞いて出かけると、当方で見た星が先立たって進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。」            

 (マタイによる福音書2章9節)

 

クリスマス、おめでとうございます!クリスマスを表現するあらゆるものの中で、「光」は欠かせないものです。「クリスマスの光」は希望・愛・喜び・平和の光なのです。

暗闇の中で輝く星をみた東方の占星術の学者たちは星の光に導かれ旅に出ました。その星はユダヤの新しい王、救い主の誕生を示す星でした。彼らの旅は国境も超えなければならない苦労の多い長い旅でしたが、希望に満ちた旅でした。星が先だって進み止まった場所に幼子がいました。彼らは持ってきた宝物、黄金・乳香・没薬をささげました。星の光に導かれてきた彼らの心は、イエスと名付けられた救い主のお生れによる「クリスマスの光」で輝き、喜びにあふれて帰りました。これは最初のクリスマスです。

東方から来た学者たちの聖書物語をもとに書かれた4人目の博士の話があります。『もうひとりの博士アルタバンの物語』です。アルタバンは救い主に捧げるため、全財産を売って、三つの宝石を用意し旅に出ますが、遅れて三人の学者たちに会えなくなります。彼は一人で救い主を尋ね求めて、33年間も旅を続けます。途中で、困っている人のために宝石を使ってしまい、残り一つを持ってエルサレムにたどり着いた時に、イエス様が十字架に処刑されることを知ります。彼はゴルゴダの丘まで急ぐが、途中で若い女性が売られるのを見て、救うために最後の宝物を手放します。その時、激しい地震が起こって瓦が頭上に落ち、死にかけているアルタバンは、イエス様の声を聞きます。「はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」(マタイ25:40)人を愛することは神を愛することです。アルタバンの心は希望・愛・喜び・平和の「クリスマスの光」で輝いたと思います。

今、「クリスマスの光」は私たちの心に輝いているのです。神様の愛が現れているクリスマスの出来ことを改めて覚え、一人一人が持っている光を照らしましょう。「光」は小さくてもだんだんと広がり周りが明るくなります。

そして、希望の光に導かれる新年を迎えましょう。

 

( 酪農学園宗教主事 朴 美愛 )