【日曜メッセージ】 「 目標を目指して 」

Date:2022.01.16

「なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。」  

(フィリピの信徒への手紙3章13下~14節)

 

年明け多くの人が箱根駅伝競走を視聴したと思います。長距離走はどんなときにも後ろに行くことなく、目標を目指して長い距離をひたすら走るものですが、まるで過去には戻られない人の人生と同じだと思います。

パウロは福音を宣べ伝えることを使命として、目標を目指してひたすら走ってきました。そんなパウロにも消すことのできない恥ずかしい過去がありました。それはキリスト者を迫害し、殺害することに積極的に加担したことです。それでもキリスト教史に欠かせない偉大な人物になったパウロは、回心の後の新たな人生に対して「後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ」と語りました。そして、新約聖書の半分以上は彼の手によるものとなったのです。

大きさは別にして失敗や後悔することのない人は誰一人もいないでしょう。大切なことは自分の失敗や後悔をこれからの人生の糧にすることであり、それは目標を目指して行くための条件なのです。パウロは「なすべきことはただ一つ、賞を得るために目標を目指して、ひたすら走ることです」と語っています。

皆さんはひとり一人がある区間を走っている駅伝の選手のようであります。しかし、一人だけで走るのではありません。周りにはコーチになる先生たち、一緒に走る友だち、家族など応援する多くの人がいます。今の区間をどのように走りますか。駅伝は長距離なので、急ぐことも、焦ることもできないですが、なすべきことはただ一つあります。それは、「目標を目指してひたすら走る」ことです。

2022年、新年を迎えました。改めて、なりたい自分を、自分の人生を描いて今年の目標を、人生の目標を考えてください。具体的な目標を目指して、希望のある新たな出発をしましょう!必要なことは神様に求めるならば、与えられます。

 

( 酪農学園宗教主事 朴 美愛 )