【日曜メッセージ】 「 楽しい日々 」

Date:2022.02.13

「若者よ、お前の若さを喜ぶがよい。青年時代を楽しく過ごせ。心にかなう道を、目に映るところに従って行け。知っておくがよい 神はそれらすべてについてお前を裁きの座に連れて行かれると。」

(コヘレトの言葉11章9節)

 

現代の社会の状況を見回すと、人びとは争いを続け、一部の独裁者による抑圧が悲惨な状況を生み出しています。地球温暖化をはじめ多発する自然災害によって多くの人びとも苦しみのなかにあり、厳しい経済環境のなかで深刻な貧困、格差、分断が拡がっています。このようなかでわたしたち人類がこれからも持続して安心・安全に歩み続けるためには、みなさん自身が、困難な道を切り開いていくことが求められています。

そのために必要なことは、昨年、ノーベル物理学賞を受賞された真鍋叔郎博士が若い人に向けて語っているように「好奇心を持て」ということです。未知なことを知ることや理解することを求めることは人間の発展と成功にもっとも重要な原動力であるのです。

今朝の聖書は旧約聖書の「コレヘトの言葉」の一節ですが、この言葉の著者は、古代イスラエル王国第三代王ソロモンであるとされています。「若者よ、お前の若さを喜ぶがよい。青年時代を楽しく過ごせ。心にかなう道を、目に映るところに従って行け。知っておくがよい。神はそれらすべてについてお前を裁きの場に連れて行かれると。」続いて「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ。苦しみの日々が来ないうちに。「年を重ねることに喜びはない」という年齢にならないうちに」と語りかけています。

コレヘトは数千年前の先輩として高校時代のこの時にもっと色々なことに好奇心をもち、学ぶことの重要さをあなたがたに伝えています。みなさんはいつでもどこでもだれかに、必ず支えられています。どのようなことにも恐れずにチャレンジし続けてほしいと思います。人間の一生はほんの一瞬です。その一瞬を光り輝かすことのできるのは、あなた方自身のもっている「好奇心」なのです。現世を生きることを喜び、すべてのことを神からの賜物として受け入れ、与えられた生命を徹底して生きることを説いているコレヘトの言葉を通して高校時代という「楽しい日々」を送っていただくことをとわの森三愛高等学校で学ぶすべてのみなさんへのメッセージといたします。

 

( 酪農学大学 環境共生学類 押谷 一 )