【日曜メッセージ】 「 共におられる神の力 」

Date:2022.06.12

「この方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。」

(ヨハネによる福音書14章17節)

 

皆さんは何かがきっかけになって自分が変わったと言える経験をしたことがありますか。イエス様の弟子たちを通して考えて見ましょう。

弟子たちは将来をかけて従ってきたイエス様が十字架にはりつけにされた時、自分たちの死を恐れて逃げ出しました。特に、弟子の頭だったペトロさえもイエス様を知らないと否認してしまいました。彼らはすべてのことを失ってしまったと思い絶望の底に落ちていました。イエス様は「いつまでもあなたがたと共にいる」と約束をしたのに、彼らは目の前の試練でその約束も忘れていました。しかし、イエス様は約束の通り、復活され、「聖霊」(神の力)として共におられるようになりました。この「聖霊」によって弟子たちは変わって何も恐れることなく、堂々と弟子として、イエス様の福音(教え)を伝えることが出来たのです。(使徒言行録2章) 弟子たちに「聖霊」が与えられ、勇気に励まされ、新たにされたことを記念する日が「聖霊降臨日」です。イースターから50日後の出来こととして、ギリシア語で「50番目」を意味するペンテコステともいい、キリスト教ではクリスマス、イースターと共に大切な記念日であります。今週の日曜日のことでした。

では、目には見えない「聖霊」、神の力をどうすれば知るようになるでしょう。私たちはペテロの変化のように、人々を見て、「神の力」を知ることができるのです。風は人の目には見えないが、木の枝が揺らぐことを見て、風の力を知ることができるように。

この「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です」(ガラテヤ5:22-23)。「聖霊」、神の力は今、私たちの中に共におられるのです。だから、実を結ぶことができるのです。皆が共におられる神の力を知り、何も恐れることなく実を結ぶ日々を過ごしましょう。

 

酪農学園宗教主事 朴 美愛