【日曜メッセージ】 「 隣人を自分のように 」

Date:2022.10.16

「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい」

ルカによる福音書10章27節

 

「隣人」というと、普段から仲良しである友たちや隣に住んでいる親しい関係にある人でしょう。しかし、友だちでも仲良しではなくて、「隣人」とは思えない時があります。また、身近なところにいるからといって、必ずしも仲良しになるというわけではありません。心が通じて、何かを共にしながら仲良しになっていくのです。

聖書の「よいサマリア人の話」(ルカによる福音書10章25節~37節)を見ますと、困っている人がいると、「その人を見て(知)、憐れに思い(情)、近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した(意)」とあります。「隣人」になることは、まず『知る』ことから始まります。そして、共感して、行動することです。

世の中には最初から敵や友はいません。はじめから敵や友がいるのではなくて、あらゆる理由で敵に、または友になっていくのです。皆さんにも敵のような人や友となった人がいるでしょう。その人は、最初から敵で、あるいは友だったのでしょうか。そうではなかったと思います。では、敵のように、また友になった理由は何だったのでしょうか。

「隣人」は「もう一人の自分」という言葉があります。すなわち、「隣人」は自分と「共に生きる人」だということです。自分のように喜びも、楽しみも、悲しみも、苦しみも共にする「友」や「隣人」が一人でも多くなることが出来ることを願います。その「隣人を自分のように愛する」ことが出来ますように願い祈ります。

 

酪農学園宗教主事 朴 美愛