【日曜メッセージ】 「 すべての人を照らすまことの光 」

Date:2022.12.04

その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。

ヨハネによる福音書1章9節

 

 人間が生きていく上で光はなくてはならないものです。暗闇の中で歩くのは、何かに躓いたり、ぶつかったりと不安であり、不自由なものです。毎日朝になると太陽が昇り、光に照らされ、人々は生活を始めます。それが当たり前のようになっていますが、実に陽の光はありがたいものです。

考えてみると、私たちの人生は、実は暗闇の中を歩いて行くようなものではないかと思います。普段は多くの行動が習慣化され、大体は予測可能と思われがちですので、あまりそのように感じないかもしれません。しかし、自分の人生にこれから何が起こるのかということは、本来予測できないことです。ですから、私たちの人生にも光が必要なのです。

将来何が起こるかわからないからこそ、人生は楽しいのではという考えもあります。しかし、人間は生きる土台となる在り方や生き方が示されてはじめて自由であり喜びがあるのだと思います。その土台の上で自分の自由意志で様々な選択をして生きていくのだと思います。

その人生の土台となるものこそ、「すべての人を照らすまことの光」なのです。ヨハネ福音書では、その光とはイエス・キリストであるとされています。イエス・キリストの言葉や生き方そのものが、私たちの人生の光であると説かれています。イエス・キリストの言葉に聞き従い、その生き方に倣うときに、私たちはまことの光に照らされて、生きていくことができます。そのような人生は、本当の自由と喜びに満ちています。

クリスマスは、まことの光であるイエス・キリストが来られたことを記念する日です。このアドヴェントの期間に、この光りと出会う備えをしていきましょう。

宗教部長 渡辺 淳