【日曜メッセージ】 「 準備中 」

Date:2023.02.12

イエスは言われた。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか。」

ルカによる福音書 2章49節

 

今日の聖書の箇所は、あまり皆さんは聞いたことがない箇所かもしれません。この箇所は特別なところです。というのも、2歳~30歳までのイエス様についての唯一の記述だからです。ナザレに住んでいたイエス様の家族は、毎年過ぎ越しの祭りの時にエルサレムまで2週間ほどかけて旅をしていました。

イエス様が12歳になった時、祭りの期間が終わって両親が帰路についたが、イエス様はエルサレムに残っていました。両親は気づかずに1日分の道のりを行ってしまい、その後捜しながらエルサレムに引き返しました。そして、3日後に神殿にいるイエス様を見つけました。母マリアは、「なぜこんなことをしてくれたのです。御覧なさい。お父さんも私も心配して捜していたのです」と言いました。子供が無事であったことの安心感と親として子供をしっかりと管理できなかったことへのもどかしさの入り混じった感情だったと思います。そのような両親にイエスはこう答えます。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか。」

今日のテーマは「準備中」です。準備の期間は、将来のためにいろいろなことを考えたり、備えたりするものです。高校生の時期は、大人になるための大切な準備の期間です。それは、ただ卒業するためとか、大学に行くためとか、将来の相手を見つけるためとかではなく、もっと大切な将来の自分の使命を知る時だと思います。

イエス様の先ほどの返答は、将来の自分の使命を確信している答えです。すでに将来の目標を持っている人は、その実現に向けて頑張ってください。しかし、「将来の自分の使命がまだわからない」という人も多くいるでしょう。高校生の時期に大切なことは、自分がどこへ向かって人生を歩んでいくか、その方向を見定めることです。それは、父の家つまりこの礼拝の中で示されるものなのです。父なる神様の家、つまり礼拝堂の中で集中して神様の言葉に心を向けるときに、一人ひとりの使命が示されることを、12歳のイエス様の事がらは教えているのです。「将来の使命のために準備をさせてください」と心から祈りましょう。

合同メソジスト教会 ジョナサン・マッカーリー宣教師