【日曜メッセージ】「 光の子として歩む 」

Date:2023.11.12

「あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい。」    

(エフェソの信徒への手紙 5章8節)

秋が深まり、落ち葉が道を覆う季節となりました。夏場には、あんなに長かった日の光も、今では下校の時刻には夕暮れとなって暗くなり、寒さと共に夜が早く訪れるようになりました。皆さんにとって、夜とはどのようなものでしょうか。夜を象徴するもののひとつは暗闇です。昼の明るさに対して夜の暗闇は、時に私たちを不安にします。また、暗闇は何も見えなくするものです。それに乗じて、愚かな人間は暗闇で悪事を働きます。その結果は、関わる全ての人を巻き込んで、悲しいものにつながってしまいます。

世界は今、暗闇の中を進もうとしています。戦争の過ちを知っているにもかかわらず、戦争をし続けているのです。差別があってはならないと知っているのに、現実に差別があることを知っている。そしてそれを無視するのです。悪意が人を傷つけ、不義が横行し、ウソに翻弄されているのに、それを闇に隠して見ようとしない、問題にしようとしないのです。

しかし、その闇を光が照らすとき、私たちにはすべてが明らかにされ、全てが見えることになります。そしてそこに渦巻くあらゆる事実と直面するのです。聖書はイエス・キリストが「まことの光である」と教えます。実はあなたが受け入れるならばその光は与えられるものなのです。聖書はそのことを教え、その光をキリストから受けとるる者とあなたはなるのだと示すのです。こうして人は光の前で安心するのです。見えるようになり、隠されていた悪事は明らかにされ、本来の正しさが取り戻されるのです。

光は私たちの生き方を照らす大切なものです。そして、そのキリストによって、私たちも光を持つ者となると教えています。そのキリストによる光を持った者には役割が与えられるのです。それはあなたに与えられた光によって、この世界を照らすことです。相手に対して何がよいことであるのかを善意をもって判断し、良いことを行って正義を実現し、その真実に誠実に生きることがあなたに託されるのです。あなたは光の子です。光の子として、光の子にふさわしく歩む。神はあなたをそのような人生に導いておられるのです。

(宗教部長 久保木 崇)