【日曜メッセージ】「 戸口に立ってたたくキリスト 」(アドヴェントⅠ)

Date:2023.12.06

「見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。」  (ヨハネの黙示録3章20節)

アドヴェント礼拝Ⅰです。イエス・キリストの生誕を祝うクリスマスまでもう少し、灯したロウソクの光が4つそろうとクリスマスです。私たちはこの喜びの時を毎年心待ちにして、みんなで一緒にお祝いするのです。

心待ちにしていると言いましたが、実際にイエス・キリストがお生まれになったのは2000年以上前のことです。そうなのです、イエス・キリストは今年お生まれになるのではなく、既にこの世界での生涯をおくられて、すべての人の救いのために十字架と復活を成し遂げ、天に昇って今なお生きておられる方なのです。そのイエス・キリストについて、新約聖書の最後につづられているヨハネの黙示録は、今日の言葉を記すのです。「見よ、わたし(イエス・キリスト)は戸口に立って、たたいている。」今やイエスの誕生を待つ時ではなく、イエスご自身が、私たちからの応答を「待っておられる」ということなのです。「今や、恵みの時、今こそ、救いの日」(コリントⅡ6章2節)とある通りです。

私たちはどんな言葉で、戸口で待っていてくださるイエス・キリストに応えるのでしょうか。もしかしたら、必要ないと拒んではいないでしょうか。いつかはお迎えできるかもしれないが、今は無理、と自分の都合優先で居留守をしていたりしないでしょうか。どうぞお入りくださいと、自分の戸口を開いて迎えたならば、それはどんなに幸いなことでしょうか。そこには、キリストと共に囲む食卓の席がある。それは語らいと交わりがあるということなのです。クリスマスはもうあなたのために神によって実現された喜びの事実。それをあなたの人生にどう受け止めるかをキリストは問いながら待つのです。

(宗教部長 久保木 崇)