【日曜メッセージ】「 わたしたちを助けてください 」

Date:2024.01.28

 その夜、パウロは幻を見た。その中で一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」と言ってパウロに願った。 (使徒言行録16章9節)

新たな希望を持って始めようとした新年、能登半島に発生した地震は、震災被害を受けている人々はもちろん、すべての人々の心を苦しめています。あらゆることで日々苦しい現実を目の前にして助けを求めている多くの人々を覚えて祈りましょう。そして、大切なこととして、今、私たちにできることを実践していきましょう。

使徒言行録は、神様の招きに応えた使徒たちの働きが記されています。使徒パウロの一行は第一次宣教旅行を成功させ、新たな希望を持って次の宣教旅行に出発しました。しかし、彼らは何らかの事情によって、2回も自分たちの計画を変更せざるを得なくなったのでした。挫折を味わい苦しいその時に、使徒パウロは幻を見ます。幻の中で見たのは、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」と助けを求めている人でした。マケドニア州では、パウロ一行の働きを必要としていたのでした。パウロは、このことが神様の計画であることを知り、自分たちの計画を変更して、神様の計画に従いました。「助けを求めている人々」のところにこそ、神様から召されているところがあると確信するに至ったのでした。

私たちは思いがけないことがいろいろ起きて、自分の思いや計画がうまく行かないことに直面することがあります。その時に私たちは苦しみや挫折を経験するでしょう。皆さんのこれからの進学や就職など、進路を考える時も同じことがあるかも知れません。自分が行きたい、自分がしたいことをしっかり持つことはとても大切なことです。しかし、「わたしたちを助けてください」と願っているところ、必要とされるところを考えることも大切なことであると思います。皆さんのこれからの進路が神様によって導かれ、「わたしたちを助けてください」との願いに答えることができますように祈ります。

    (酪農学園宗教主事 朴 美愛)