【日曜メッセージ】「神がなさること」(修了礼拝)

Date:2024.03.17

「どうか、平和の神御自身が、あなたがたを全く聖なる者としてくださいますように。」

(テサロニケ信徒への手紙Ⅰ 5章23節)

 

キリストを世界に伝える先駆けとなった伝道者、使徒パウロ。彼は各地を直接訪問して教会を立て上げ、遠くから手紙を送って、集まった人たち(教会の人たち)にメッセージを語り続けました。その働きには、いつもはじめに神への祈りがあり、終わりにも神への祈りがありました。それは、全てのことが神から始まり、全てのことは神によって完成することを知っていたからです。

私たちのこの一年間の歩みも、神によってはじめられ、神によって締めくくられていきます。私たちはそのことを聖書から教えられ、祈り、賛美し、聖書の言葉に聞く全校礼拝をコロナ禍を乗り越えて取り戻し、大切にしてきました。今日はその一年間の締めくくりのための修了礼拝です。

この一年、私たちは、「どんなことにも感謝」することを年度聖句(テサロニケの信徒への手紙5章18節)によって教えられました。皆さんはどれだけの「感謝」を積み重ねてきましたか。たくさんの感謝が皆さんの胸の内に思い出され、湧き上がってくることを願いますし、そうなっているのだと確信しています。

一方で、全てのことが思い通りになったわけではなく、ほしいものが全て手に入ったわけではなく、まだまだ道半ばの取り組みもあるかも知れません。場合によっては深い反省が必要なこともあったのではありませんか。それらのことも、あなたにとってのこれからのために必要な経験であったのではないでしょうか。もし本当に必要なもので、今のあなたにないものがあるなら、祈って神に求めましょう。神は、あなたの必要をすでにご存知ですから。

私たちは完全な存在ではありませんが、神の完全があなたに働くときに、私たちは神のものとして聖くされ、聖書の言葉と建学の精神を携えてこの世界に、社会に、地域に遣わされていくのです。そのあなたの人生の中で、何が最善であるかを知っておられる神のご計画が着実に進むのです。神はあなたと共におられ、あなたと共に歩んでくださるお方です。一年の全てを神に感謝し、私たちと共におられる神がなさることを信頼しながら、新年度に向けて希望を持って歩みだしましょう。

(宗教部長 久保木 崇)