【日曜メッセージ】「 数えてみよ、主の恵み 」

Date:2024.04.29

「わたしの魂よ、主をたたえよ。主の御計らいを 何ひとつ忘れてはならない」

(詩編103編2節)

今日の聖書の言葉を、別の翻訳の聖書で見てみると、「わがたましいよ 主をほめたたえよ。主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな。」(新改訳2017)となっています。神様が良くしてくださったこと=恵みについて、少し考えてみましょう。

 ここで一つ質問をします。皆さんが今日起きて登校するまでの間に何をしたか、右のメモ欄に書いてみてください。あらためて振り返ると、普段何気なく行動していることが、多かれ少なかれ誰かの働きによって支えられていることに気づかされます。例えば、公共交通機関を利用している場合、定刻を守るために交通系会社の方々がどれだけ準備・整備をしていることでしょう。学校に到着すると、校務補さんや清掃の方々が玄関や廊下、トイレに至るまできれいに清掃してくださっています。物資や環境だけではありません。皆さんの心身はいかがでしょうか。食事を作ってくれる、身の回りの世話をしてくれる、日常の何気ないおしゃべりをして過ごせる、悩みや苦しみを聞いてくれる、勉強や知識を教わる…色々な方との関わりを通して心が励まされ、豊かにされ、少しずつ成長へと導かれています。時には試練を感じることもあるでしょう。しかしその試練さえも、神様は逃れの道を備えてくださっています(▶新約聖書 p312 コリントの信徒への手紙Ⅰ 10:13)。自分の思い通りになることが恵みではなく、生かされている中での支えこそが神様のお働き=恵みです。この視点に立つ時、神様の恵みが何と多いことかと思わずにいられません。

 皆さんの高校生活は、勉強や部活などやることが多くあり、つい心が忙しくなりがちです。そのような時こそ、今日の礼拝で振り返ったように、自分を支えてくださっている方々や環境に目を向け、「神様からの恵み」を数えてみてください。神様へ感謝をささげつつ周囲へも感謝の気持ちを表して歩みたいものです。

「…神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。」

(コリントの信徒への手紙Ⅰ 10:13)

(教頭 家山 麻希)