【日曜メッセージ】「 ここに愛がある 」

Date:2024.06.02

愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。 (ヨハネの手紙Ⅰ 4章7節) 

「愛する」。青春時代を生きる皆さんの中には、この言葉に照れくささを感じる人がきっといるのではないでしょうか。愛することがどんなことなのか、なかなか掴み辛いのかもしれません。一方、愛に反することが私たちの世界にあふれていることも事実。憎んだり、恨んだり、敵対したり、ねたんだり、無視したりすることがあまりに多くないでしょうか。戦争があり、犯罪があり、人が傷つき、その命や存在までもが軽視されることを、あなたははどう思いますか。

愛に逆行するものがこんなに大手を振っていることを、当たり前と思う人はいないでしょう。では、なぜ互いに愛し合うことができないのか。それは、人の愛には限界があるからなのです。人からの愛は不完全なのです。聖書は教えています。愛は神からのものだから、神を抜いてはあり得ない。愛することのない者は神を知らないとまでいうのです。人間は神の御心ではなく、自分の都合を優先します。自分の事情で人間は選択するのです。そこでは神が無視されているのです。

神がいないのではありません。神は確かにおられるのです。私たちの生活のど真ん中におられるのです。神の存在は、愛そのものです。神の愛は、人間の何かで左右されはしません。神の愛は変わらないのです。そしてその愛は私たち人間に無条件に向けられていることを聖書は教えています。キリストが私たちのために与えられたこと、このことにこそ神の愛は表されているのです。神の愛は今も私たちに向けられ続けています。私たちはその愛を受け入れて愛する存在となるために、神に生かされている。そこから外れることは、神へ背を向けること、神との的外れな関係、すなわち罪に陥ることなのです。

互いに愛し合うところに神はおられる。神のおられるところ、ここに愛がある、その事実を知ることは、神を知ることです。神の愛を受け入れ、神の愛によって生き、神の愛によって互いを愛し、神と共にありたいと願います。

(宗教部長 久保木 崇)