【日曜メッセージ】「神はあなたの花を咲かせてくださる」(花の日礼拝より)

Date:2024.06.17

「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。」

   (コリントの信徒への手紙Ⅰ 3章6節)

私たちの前で美しく咲く花たち。花は自然界の美しさと活力の象徴でもあります。皆さんにとっても、自分の花を咲かせる時が来ています。あなたの咲かせる人生の花をもって、人々に本校の建学の精神である「三愛」のメッセージと実践を届けることが大切な使命なのです。旧約聖書では、緑豊かな中に花が咲いているのではなく、荒れ野に、砂漠に咲く花を指して、その喜びをもって神をたたえようと語るのです。私たちが美しく咲く花として、神に向かって咲くのであれば、その周りは神が共にいてくださる、喜びに満たされた世界の広がりとなっていくのです。

花は、いきなり咲くのではありません。種が芽吹き、根をはり、その芽が育って本葉となり、茎が伸び、力を蓄えてやがて花芽を付けます。そこまでに至るために多くの必要があります。その全てが整わなければ、花芽はつぼみになることができません。そのつぼみが花咲く時まで、必要な水と養分と光を得ることが欠かせないのです。それらは植物の成長に欠かせないものです。しかし、それをどんなに人が与えたとしても、その成長を実現されるのは神であると聖書は教えています。人間にできることは、大切な働きであるとしても、それは部分にとどまるのです。その全てを一つにして、本当の成長を実現してくださるのは神なのです。それは人の成長についても同様です。その全ては神が与えてくださるものです。

どんなに厳しい環境でも、そこに本当に必要なものが整えられ、その全てをもって成長を実現する神が働いてくださる所に花は美しく咲くのです。その花は自らの美しさを誇るためではなく、それを見る人の心に届き、響くメッセージを託されたものとしての使命をもって咲くのです。あなたは、自分の咲く姿をどのように想像していますか。あなたの花は、つぼみからは想像できない華やかさと美しさをもって咲くのです。今その準備の途上です。私たちは神が約束してくださる成長の上に咲く存在であるという喜びを、謙虚に知っている一人ひとりでありたいと思います。

(宗教部長 久保木 崇)