「わたしたちは知っているのです。

　苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」

　　(ローマの信徒への手紙５章３～４節)

　みなさんは、自分の願いが叶うことを望んでいると思います。しかし、その願いが必ず叶うとは限りません。願いが叶わない時には理由があるのです。今日は一つの詩をご紹介します。

『大きなことを成し遂げるために

　力を与えて欲しいと神に求めたのに

　謙虚を学ぶようにと　弱さを授かった。

　偉大なことができるように健康を求めたのに

　より良きことをするようにと　病気をたまわった

　幸せになろうと富を求めたのに

　賢明であるようにと　貧困を授かった

　世の人々の賞賛を得ようとして成功を求めたのに

　得意にならないようにと　失敗を授かった

　人生を楽しもうとして　あらゆるものを求めたのに

　あらゆることを喜べるようにと　命を授かった

　求められたものはひとつとして与えられなかったが

　願いはすべて聞き届けられた

　神の意に沿わぬものであるにもかかわらず

　心の中に言い表せない祈りはすべて叶えられた

　私はあらゆる人の中で最も豊かに祝福されたのだ』

（「無名兵士の詩」・ニューヨーク市三十四番街にある物理療法リハビリテーション研究所の受付の壁にあるアメリカ南北戦争の南部連合の無名兵士の詩)

　生きていれば、嬉しいことばかりではなく、悲しいことや苦しいこともあります。その時には分からなくても、そこには必ず意味があり、自分にとって必要な経験だったんだと、後で気づくことができます。

(機農コース1年担任　西川　謙)