【日曜メッセージ】「 求めなさい 」
Date:2024.09.22
「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。」 (マタイによる福音書7章7節)
私たちは常に何かを求めているのではありませんか。求めていることが与えられるならばどれほど幸いなことでしょうか。
イエスさまの教えの中心になる山上の説教で『祈り』についての教えがあります。「求めなさい。そうすれば、与えられる」と。この言葉は、厳しい現実に生きる喜びを求めることもできず、明日への希望を探すことにも疲れてしまった人々を前に語られました。聞く人々にはどれほど励ましになる言葉だったのでしょうか。しかし、漠然と求めることではなく、求めることが与えられるのは、与えてくださる方がおられるということです。聖書は、「天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない」と書いています。神に愛されている人々の神への祈りのことを言うのです。現実の世界に希望を失っている人々に、前に進もうと勇気づける励ましの言葉であります。しかし、間違っている祈りもあるのです。それは、偽善者のような祈り、間違った祈り方をする祈りであります。だから、イエスさまは『主の祈り』(マタイ6:9~13)を教えたのです。
それでは、わたしたちがどんなことを求めても、神は与えてくださるのでしょうか。ここで「求める」ということは、自己中心的に、自分のことだけを求めることではありません。「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(7:11)と教えています。「求めなさい」というのは、自分と同じように他人のことも考える心から求めることであります。
マザーテレサの言葉を紹介します。『皆さんとわたしは貴重なことをするために生まれました。この世に何の目的もなく生まれたものは一つもないだろう。その目的とは愛し、愛されることではありませんか。その愛はいつから始まりますか。私たちが一緒に祈るときからです』。お互いのために求めましょう、与えられます!
(酪農学園宗教主事 朴美愛)