【日曜メッセージ】「神が喜ばれることを神と共に」

Date:2024.11.19

神御自身、「わたしは、決してあなたから離れず、決してあなたを置き去りにはしない」と言われました。     

(ヘブライ人への手紙 13章5節)

 落ち葉が敷き詰められた道を歩き、もうすぐ雪の季節がやって来ることを感じるようになりました。11月も残すところあと半月。神様に1年を感謝しつつ過ごす時です。12月からはクリスマスを待つアドヴェントに入り、同時にキリスト教の暦では新年を迎えるのです。今年は私たちにとってどんな一年間だったでしょうか。

 大きな災害、事故から始まった年であり、被災地には追い打ちをかける夏の水害もあり、今もその困難から立ち直るために努力する人たちがいます。パリでの平和の祭典オリンピック・パラリンピックが注目され、世界で活躍するスポーツ選手に熱狂もしました。その一方、世界では戦争の嵐が止まらない。平和を願う声が、こんなにも遠く届かないものなのかと考えさせられる戦後79年です。自然界でも異常気象は続き、今年の夏終わりには米不足という事態にまで発展しました。闇バイトに若者が引き込まれ、近隣では同じ世代によって人の命を奪う犯罪が起こされる。人間の心に悪が迫りくる現実が、私たちのすぐそばで起きているのです。

 しかし、今日も聖書は私たちに語るのです。困難の中にあっても、互いに兄弟を愛しなさい。人をもてなすことは、神の使いをもてなすことかもしれない、同じ思いで人を訪ね、愛しなさいと。私たちの掲げる三愛精神は、簡単にできる時に、できる範囲でなせばよいというものではありません。逆境にあっても、困難な時でも、どんな時にも、実践すべきことだと知らされます。人を思い、神が良いとすることを大切にし、与えられているもので満足する。それは、私たちが自己中心ではなく、神を大切にし、実際の生活で行動としてその思いを実現することなのです。決してあなたから離れない、決して置き去りにしないと約束してくださる父なる神は、あなたの人生と共におられ、あなたを固く守ってくださる神なのです。これからも神と共に歩みたいと思います。

(宗教部長 久保木 崇)