あなたがたは、キリストを見たことがないのに愛し、今見なくても信じており、言葉では言い尽くせないすばらしい喜びに満ちあふれています。それは、あなたがたが信仰の実りとして魂の救いを受けているからです。

(ペトロの手紙Ⅰ　１章８節～９節)

　ハロウィンが終わると、町はすぐにクリスマスソングが流れる季節へと衣替えしていきます。ちょっと気が早いようにも思う人もいるかもしれませんが、本当にクリスマスが近づいてきているのです。私たちは、今、一年を振り返る大切な時を過ごし、感謝の時を過ごしています。私たちはこの一年で神様から何をいただいたでしょうか。聖書は言うのです。「生き生きとした希望」「朽ちず、汚れず、しぼまない財産」「神と信仰による守り」「心からの喜び」。こんなにたくさんのものを与えられていることに私たちは気づいているでしょうか。

　試練の時が続いても、私たちには何物にも代えられないものが与えられているのです。そのことに気づいてほしいのです。あなたの心にクリスマスを待ちわびる心が宿っているならば、それは見たことのないキリストを待ちわびることにつながっているのです。それがどんな喜びにつながるかを、知っていることになるのです。驚くような約束を聖書は私たちに語り掛けています。神の恵みである信仰の実りとして、キリストを愛し、信じ、喜びに満ち溢れていると宣言しているのです。その実はあなたのために準備されていますから、信じることで受け取ることができるというのです。この神様からの贈り物のために、その実現を間違いないものとするために、イエス・キリストご自身がこの世に生まれたのでした。その記念日こそが間もなくやってくるクリスマスです。

　神様と私たちの関りは、目には見えませんが全ての人の人生を変えるものです。イエス・キリストの誕生から十字架と復活まで、その全てが毎日を新しくするための神からの贈り物。近づいたアドヴェントとクリスマスに向けて、永遠のものを日々新たに与えてくださる神と向き合って生きるという喜びを手に入れてください。

(宗教部長　久保木　崇)