【日曜メッセージ】「聖書は人生の道を照らす光」
Date:2025.06.08
「あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを照らす灯。」
(詩編 119編 105節)
今日の聖書の言葉は、旧約聖書の「詩編」と呼ばれる書物の中の一節です。この119編の作者は、人生は暗闇の中を歩むようなもので、「あなたの御言葉」、つまり神の言葉である聖書の言葉が、人生を照らす光であると表現しているのです。
暗い夜道を歩くとき、また暗い部屋の中に居るとき、光がなければ私たちは不安や不自由を感じます。私たちの人生もまた、この先どのようなことが起こるかわからないという意味では、暗闇の中を歩くようなものと言えます。私たちが生きていくために、人生の光となって導いてくれるものが必要です。
人生は何が起こるかわからないからこそ楽しいのだ、私は何にも頼らずに、自分の力だけで、自分を信じて生きていくのだ、というふうに言い切る人もいるかもしれません。若い時には特にそのように考えるかもしれません。しかし、そのような生き方に、真の喜びがあるでしょうか。そもそも私たちは誰しも、自分ひとりで生きてきたわけではありません。家族をはじめ、様々方々に助けられ、今の自分があるのです。何よりも、空気や水、そして光といった自然の恩恵がなければ、生きていくこと自体が不可能な存在なのです。
聖書の言葉は、光のように、私たち人間が生きていくうえで最低限必要なものなのです。そして、何が起こるかわからない暗闇のような人生を照らし、正しい道へと導いてくれるものなのです。そして、聖書の言葉に導かれる人生は、この詩編の作者が「それはわたしの心の喜びです」と言うように、とても喜びに満ちた人生となるのです。聖書の言葉を読み、それを信じて、自分にしかないそれぞれの人生を「喜びに満ちて」歩んでいきましょう。
(教諭 渡邊 淳)