【日曜メッセージ】「 まことの出会い 」

Date:2025.11.23

イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた。二人はすぐに網を捨てて従った。

(マタイによる福音書4章19~20節)

 私たちの人生には予想もしなかった出会いや出来事が起こります。それが『まことの出会い』であるならば、人生の転換のきっかけになるのです。

 新約聖書はイエスの教えと行いを中心に記されていますが、もう一つはイエスに出会って従った弟子たちのことが記されています。イエスが神の愛を伝える活動を始めようとした最初の出来事であります。イエスはその大切な働きのために働く人を弟子として呼び、一緒に働きました。日常を湖で誠実に漁師として網を打っていたペトロとアンデレ、ヤコブとヨハネを呼びました。イエスは彼らに、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われました。生き方の転換になるチャレンジです。すると、彼らは「すぐに」網を捨てイエスに従ったというのです。「すぐに」とは、躊躇や葛藤もなく、確信があるときの行動です。未来に何があるか分からなくても従う決断をしたのであります。今はよく分からなくても、未来に希望があるからできることでしょう。それはイエスとの『まことの出会い』がもたらした生き方の転換でありました。

 私たちはどうすればイエスとの『まことの出会い』が出来るのでしょうか。神は私たちに聖書を通して、イエスとの『まことの出会い』の道を開いてくださいました。聖書が示しているイエスに出会った人は、聖書の中だけではなくて、今も続いています。酪農学園の創立者である黒澤酉蔵もその一人です。自分の人生で一番苦しかった時だったかも知れません。その時、聖書との『まことの出会い』は生き方を示すだけではなく、力となっていたのでしょう。そして酪農学園の建学の精神を『三愛精神』としたのであります。

 とわの森三愛には聖書をはじめ、あらゆる出会いが備えられています。それが、『まことの出会い』になり、皆さんの人生が最も豊かな道へと導かれますように。

(酪農学園宗教主事 朴 美愛)