【日曜メッセージ】「 何が主に喜ばれるか 」
Date:2026.02.15
「何が主に喜ばれるかを吟味しなさい。」
(エフェソの信徒への手紙 5章10節)
先日、故・日野原重明先生(聖路加国際病院名誉院長)のドキュメンタリー番組を見る機会がありました。日野原先生は、100歳を超えても医療現場に立ち続けていたクリスチャンの医師です。2017年に105歳で天に召されましたが、先生のご功績や著書等は今でも多くの人々の記憶に残っており、皆さんの中にもご存知の方はいることと思います。詳細は週報裏面の資料でご覧ください。
その番組の中で、日野原先生の医師人生に大きく影響した出来事の一つとして、新人時代に担当した患者とのエピソードが紹介されていました。患者は16歳女性、結核性腹膜炎で入院していました。当時は今ほど医療が発達していなかったこともあり、病状は悪化する一方でした。死期を悟った彼女は日野原先生に、自分を見舞いに来る母親へ感謝の言葉を伝えてほしいとお願いします。日野原先生は、何とか彼女の母親が病院に来るまで彼女に生きていてほしかったのでしょう、弱った彼女の体に何本ものカンフル剤を打ち「弱気なことを言ってはいけない、頑張れ!頑張れ!」と延命措置を施したそうです。
懸命な措置もむなしく、彼女は息絶えてしまいました。 このことを、日野原先生は非常に悔やまれたそうです。 最期まで懸命に処置をされた先生が悔やんだのは何か。それは死期が近い彼女に「頑張ったね、天国でゆっくり休んでね」と励まし、穏やかに看取ることをしなかったことでした。このご経験から、日野原先生は患者の最期の望みに寄り添う視点に立ち、日本でのホスピス専門病院を設立され、終末医療の確立に尽力されたのでした。
真の励ましとは何か。それはその人の気持ちに寄り添うこと、その人のためになることは何か、さらには「その人をも創られた主である神が喜ばれることは何か」という視点に思いを馳せる時に、相手に安心を与える真の励ましが生まれてくるのです。皆さんの学校生活が、互いに励まし合い、愛と喜びで満ちたものでありますように。
(教頭 家山 麻希)