2020年度の聖句(聖書の言葉)について

Date:2020.04.19

2020年度の年度聖句から、家庭学習期間につき、今週も日曜メッセージをお届けします。

「私たちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」

(ローマの信徒への手紙 第5章3~4節)

 年度聖句が与えられた2020年の1月、今のような事態を誰も予測していませんでした。今や新型コロナウイルス感染症は、私達だけでなく日本全域、さらには世界を席巻しています。

なぜ今、この苦難を神様は与えるのでしょうか。その答えはまだわかりませんが、私達がこの苦難に、全ての人と力を合わせて向き合っていることは事実です。それは忍耐が求められることです。感染の危機感、経済的な大損失と生活の不安が渦巻く中、あらゆる活動に制限がかかり、家庭学習期間を過ごしていくこともその一つです。このことは、危機の中にあって、お互いを気遣いながら同じ苦難と向き合い、乗り越えるための協力と助け合いが必要であることを教えています。自分のことだけでなく、隣人に困難があれば助け合うことの必要も知るのです。

私達は、この危機にどう向き合うかを真剣に問うことで、身近なコミュニティからグローバルな社会まで、改めて一つであることを知る機会とし、そこから経験と知識と練られた知恵を積み上げていきます。こうして得られた感性と価値判断は、これからの実社会で、私達が沢山の困難を乗り越えて生きていく上での希望につながるものだと確信します。

神様は、喜びも、幸せもお与えくださり、私達に必要な全てのものを準備してくださる方です。それと同時に、苦難も与えてこれと向き合わせ、忍耐から練達、練達から希望へとつながる成長の道を用意してくださっているのです。いま世界を不安に陥れている新型コロナウイルスだけではありません。もっと身近なところで、私達は苦難と試練を経験していくのです。その日々の経験と学びの中に、今年の聖句からのメッセージがあることに気付くお互いでありたいと思います。

私たちは今年一年、酪農学園で「三愛精神」と「健土健民」を具現化する生き方を追い求めつつ、世界人の一人として、どう生きるかを真剣に問い続けていきます。神様から約束された希望を信じて、苦難と向き合っていきましょう。

(教頭 久保木 崇)