【獣医・理数コース】野生動物医学入門を行いました。

Date:2020.06.28

6月20日(土)の午後、課外授業として酪農学園大学獣医学類教授の浅川満彦先生による野生動物医学入門がありました。
まず教室で、「学内で問題視される野生動物とヒト・飼育動物への健康被害」という題で講義をしていただきました。


浅川先生は寄生虫学を専門としていらっしゃり、キツネを宿主とするサナダムシによって引き起こされるエキノコックス症について詳しく説明して下さいました。
また、野生動物学も教えていらっしゃるので、酪農学園近郊は隣接する野幌原始林から出てきたキツネやエゾシカなどが遭遇すること、特に外来種であるアライグマは捕獲して殺処分しなければならないことなども教えて下さいました。


その後、徒歩で酪農学園内の野生動物医学センター(Wild Animal Medical Center)に向かいました。
野生動物の傷病を扱うWAMCは、ペットや家畜を扱う普通の動物病院とは異なる種類の生物が扱われ、イグアナ、ミミズク、オオハシを見ることができました。
また、近隣の住宅地で捕獲されたアライグマもいて、これから麻酔をかけて殺処分するという話も聞くことができました。WAMCの中も見学し、日本海裂頭条虫という寄生虫を見ることができました。
さらに、ダニ等の対策をした上で、WAMCの裏から野幌原始林を散策しました。森林がどのように形成されるか、その過程でどのような生物が生息するかなどについて、生物学的に解説して下さいました。途中、センダイムシクイの鳴き声が聞こえたり、クマゲラが虫を食べた木の穴を見つけたりすることができました。
講義からフィールドワークまで、浅川先生は非常に熱心に教えて下さいました。難しい内容だったかもしれませんが、新しい学問に触れ、視野が広がったのではないでしょうか。