【日曜メッセージ】「 求める者に良いものをくださる神 」

Date:2021.04.18

「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。」       

(マタイによる福音書7章7節)

 

新しい年度が始まりました。今年度の聖句は、「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。」です。この言葉は、イエス・キリストがイスラエル北部のガリラヤ湖で、山の上から群衆に語られた「山上の説教」の中の言葉です。その文脈から、この聖句は以下の三つのことを教えていると考えられます。

1.どのように求めるのか

「求めなさい」「探しなさい」「門をたたきなさい」とはいずれも、熱心に追求し続けることを意味しています。いくら状況が困難であったとしても、あきらめずに挑戦し続けるなら道が開かれるはずです。目標に向かって、努力し続けましょう。しかし、私たちはいくら一生懸命求めても、得られないという体験をします。どうしてでしょうか。

2.何を求めるのか

「願い求めても、与えられないのは、自分の楽しみのために使おうと、間違った動機で願い求めるからです。」(ヤコブの手紙4章3節)と聖書の他の箇所にあります。神様の願いは人々が互いに愛し合うことです。自分の楽しみのためではなく、人の役に立つ、社会全体が幸せになるために求めていくことが大切です。人間が本当に幸せに感じるのは、自分が人の役に立っていると感じている時なのだと、心理学者のアドラーは言っています。人のために役立つことこそが、その人にとって一番の幸せであるのです。

3.誰に求めるのか

イエス・キリストは、「あなたがたの天の父は、求める者に良いものをくださるにちがいない。」(マタイ7章11節)と言っています。私たちは神様に直接祈ることができるのです。なぜなら、イエス・キリスト自身が私たちの罪のために十字架にかかって身代わりの死を遂げ、よみがえって神と私たちの仲介者となり、今も私たちの祈りを聞いてくださるからです。

イエス・キリストの名によって祈り求めるとき、それが人を愛する動機から出たものであるなら、きっと様々な仕方で神様は答えてくださり、皆さん一人ひとりの願いが実現していくと思います。年度聖句を胸に刻みつつ、新しい学期をスタートしていきましょう。

(宗教部長 渡邊 淳)