【日曜メッセージ】「 すべての人と平和に 」

Date:2021.09.05

「 できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。 」

(ローマの信徒への手紙 12章17~18節)

 

「平和」とは何でしょうか。インターネットのgoo辞書によると、次のようにあります。

1.戦争や紛争がなく、世の中がおだやかな状態にあること。また、そのさま。

2.心配やもめごとがなく、おだやかなこと。また、そのさま。

国レベルの話では、戦争や紛争が無いこと。個人レベルの話では、心配ごとや、もめごとが無いこと、と言うことができそうです。そこで今日の礼拝では、「戦争の悲惨さ」に焦点をあてたいと思います。

まず、日本には戦争に関する記念日がいくつかありますが、次の3つは有名な記念日となっています。みなさんは何の日かわかるでしょうか?

① 6月23日   ② 8月6日   ③ 8月9日

一つ目の6月23日は、沖縄の「慰霊の日」です。76年前の戦争において、沖縄では住民を巻き込んだ激しい地上戦で20万人を超える人が亡くなりました。よって、沖縄県は旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる6月23日を「慰霊の日」としています。

二つ目の8月6日は、ヒロシマに原爆が落とされた日です。1945年8月6日午前8時15分、米国のB-29爆撃機が1機、広島市上空に現れ、小さいパラシュートを投下しました。これには原子爆弾が取り付けられていて、14万人を超える市民の命が奪われました。爆心地では、ほぼ全員が即死し、大部分の建物が跡形もなく破壊されました。

三つ目の8月9日は、ナガサキに原爆が落とされた日です。1945年8月9日午前11時2分、広島に続き、人類史上2発目の原子爆弾が投下されたことで、7万人以上が犠牲になったと言われています。

今日は、昨年NHKで放送されたテレビ番組を紹介します。「戦争童画集 ~75年目のショートストーリー~」という番組です。戦争末期の広島、長崎、沖縄それぞれの場所における、当時の戦争体験の朗読劇です。有名人としては、吉永小百合さん、橋本環奈さん、長澤まさみさん、蒼井優さんなどが出演しています。今回はこの中のショートストーリーのひとつ、ヒロシマに落とされた原子爆弾によって被害をうけた女の子とその祖父のお話です。

戦争が終わってから今年で76年となります。戦争を体験した方たちは高齢となり、私たちが直接お話を聞くことは困難になってきました。しかし、戦争について知ることが「すべての人と平和に」暮らすための第一歩となる、私はそう思います。

( 聖書科 新井 昭雄 )