【日曜メッセージ】 「 すべての人と平和に 」
Date:2022.08.28
平和礼拝 Ⅱ
「できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。」
ローマの信徒への手紙12章18節
私たちは1945年8月6日広島に、9日長崎に原子爆弾が落とされことやその悲惨さを覚えて二度と戦争が起こらないようにと願いと祈りを込めて平和を考えるようにしています。もしかすると皆さんには戦争は昔話、他国の話のように聞こえるのではありませんか。しかし、今は皆さんも実感していることでしょう。ロシアの侵攻によるウクライナで起きている戦争はあらゆる面で世界の諸国が加わることになり、世界の国々がこの戦争に大きな影響を受けているのです。
なぜ戦争が起こるのでしょうか。戦争をなくすために私たちは何ができるのでしょうか。戦争の始まりは小さな暴力からだと思います。メノナイト教会が1997年に採択した、暴力に関する声明の中にはこの世の暴力を5つに分けて示しています。
① 自分に向けられる暴力
② 近しい関係における暴力
③ 文化・メディアにおける暴力
④ 社会生活における暴力
⑤ 地球規模の暴力 ―『信徒の友』8月号参考
どんな形であれ、暴力は神と人間との関係、人間と人間との関係、人間と被造物との関係を破壊するものであります。イエス様は暴力に非暴力をもって向き合われました。イエス様は敵に復讐せず敵を愛することを教え、十字架の苦しみを引き受けたのです。小さく身近な暴力の積み重なりが戦争につながるなら、小さな非暴力を積み重ねることもまた平和につながることに役立つはずです。それぞれがすべての人と平和に暮らすためにできることを考えましょう。そして、自分ができることを通して、まず、身近なところのすべての人と平和で暮らしましょう。これが「三愛主義」によって学んでいる私たちの暮らしであります。
酪農学園宗教主事 朴 美愛