【日曜メッセージ】 「 愛によって互いに仕える 」
Date:2023.02.26
「あなたがたは、自由を得るために召し出されたのです。ただ、この自由を、肉に罪を犯させる機会とせずに、愛によって互いに仕えなさい。」
(ガラテアの信徒への手紙5章13節)
キリスト教暦によると今日から初日の「灰水曜日」から四旬節(lent)が始まります。四旬節とはイースターを迎える準備をするイースター前の日曜日を除いて40日間のことであります。
四旬節は伝統的に祈り、断食、慈善を通じて悔い改めを表明し、節制をする生活を過ごしてきました。現在も神に対しての祈り、自分自身に対しての節制、さらに他人に対しての慈善、この3つは四旬節の精神として教えられています。そして、四旬節の節制にはキリストの苦しみを、人々の苦しみを分かち合うという意味があるのです。
しかし、節制は「義務」でなく「自由」に行われるものであります。「自由」とは他から強制や支配などを受けないで、自らの意思によることであります。そして、「自由」は自己中心のわがまま、自分勝手とは異なることであります。
コロナ過、戦争、地震、気候変化、飢餓などあらゆる面で人類の危機は続けられています。私たちと無関係なことは何一つありません。私たちは何が出来るのでしょうか。
ガラテヤの信徒への手紙5章13~15節には三つのことが教えられています。
1.人に与えられた自由
2.自由の使い方
3.愛によって互いに仕える。
使徒パウロは与えられた自由を、肉(本性)に罪を犯させる機会とせずに、義務ではなく自分の意志で、自己犠牲が伴ったとしても喜んで、「愛によって互いに仕えなさい」と勧めています。聖書全体は「隣人を自分のように愛しなさい」というのです。
酪農学園宗教主事 朴 美愛