【日曜メッセージ】「 世の光として輝くために 」

Date:2023.09.17

「あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることができない。」

(マタイによる福音書5章14節)

胆振東部地震から5年。北海道全域のブラックアウトを経験した私たちは、光の大切さを身にしみて感じたことを忘れません。今も復興途上にある方々の労苦を思い、できる限りの方法で、協力する私たちでありたいものです。

聖書は、私たちが世の光として輝く存在であるべきことを強調して教えています。その本当の意味は、私たちが光の源として特別な輝きを元々持っているのではなく、本当の光である神の光が私たちを照らしていることを前提に、光に照らされる私たちが、その光によって、その光を持つ者となってこの世界を照らすのだと教えるのです。

そして今日の聖書にある「あなたがた」とは、本来の意味はもっと強調された、「あなたがたこそ」ということです。建学の精神として「三愛主義」を掲げる私たちの学校は、90年前、黒澤酉蔵先生と協力者の働きによって建学されました。それは神の光に照らされて、この使命をこの地に実現したということでした。そして今、私たちはその歴史の上に立つ学校に集まって学んでいます。ここに神の導きがあるのです。私たちはこの学校で、聖書を通して神の言葉に照らされ、「三愛」の精神を聞きながらその教えを多くの経験から学び、心にそのメッセージを刻む一人となっているのです。

その上で、今日の聖書は言うのです。その神から与えられた光を心に秘めるだけであってはいけない、隠してはいけないと。あなたに与えられた良いもの、それは高く掲げられ、誰にでも明らかにされていくことが必要なのです。もっと言えば、神から与えられるその光を、見えないところや愚かな場所に置いてはいけないのです。あなたは聖書から、すなわち神の言から、そしてキリストの言から与えられた光を、あなた自身の行いと生き方に活かし、あなた自身の存在を通して、人々に見える形でこの世に本当の光を届け、輝かす者となるよう神に導かれているのです。

(宗教部長 久保木 崇)