【日曜メッセージ】「 多くの実を結ぶ人とは 」

Date:2024.05.05

「ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。」   (マタイによる福音書13章8節)

種を蒔く季節になりました。種を蒔くことはいうまでもなく実を結ぶためであり、それもできるだけ多くの実を結ぶためであります。人生の種蒔きも同じでしょう。

では、多くの実を結ぶ人になるにはどうすればよいでしょう。聖書の「種を蒔く人」のたとえから一緒に考えましょう。種を蒔く人が種を蒔いていると、道端、石だらけで土の少ない所、茨の間、良い土地などの所に落ちました。当時のパレスチナ地方では、種を散らして蒔いたので、風が吹くと種は様々な所に落ちて蒔かれたのです。そして、種が蒔かれた後にその所を耕したのです。種を蒔く人は蒔く種がどこに落ちたのか関係なく、一つ一つがいつか多くの実を結ぶものと、希望を持って蒔いて耕すのです。

時が来ると蒔かれた種は実を結ぶのです。それも一つの種から百倍、六十倍、三十倍の多くの実を結ぶのです。このたとえの意味の説明がマタイ13章18~23節に記されていますが、ここで言う多くの実を結ぶ「良い土地」に蒔かれたものとは「御言葉を聞いて悟る人」であります。

イエス様はこのたとえを語る中で、種が落ちたところを問題にしているのではありません。種を蒔く人はどのような所に落ちた種にも、実を結ぶことの希望を持って、耕し続けるのです。聖書の神様が語る愛と希望の御言葉は、私たちが多くの実を結ぶ人となるように耕し続ける神の言葉なのです。

(酪農学園宗教主事 朴 美愛)