【日曜メッセージ】「 恐れの中の喜びの知らせ 」

Date:2024.12.15

「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名は、インマヌエルと呼ばれる」。その名は、「神は我々と共におられる」いう意味である。(マタイによる福音書1章23節)

 アドヴェント第2礼拝です。最初のロウソクに「希望の光」、2番目のロウソクに「平和の光」を灯しました。暗闇の世の中に光としてお生まれになったイエス・キリストを覚えて待ち望む季節であります。私たちに、そして世界の人々に平和と新たな希望への導きがありますよう祈り願います。

 今日の聖書箇所は、おとめがみごもるという「受胎告知」が記されています。皆さんもよく知っているクリスマスの物語です。これは単純に一人の子の誕生を説明することではありません。この子に神の最高の愛が現れたという『恐れの中の喜びの知らせ』が告げられた、という特別な物語です。そのときから今日に至るまで、そしてこれからもずっと、その一人は世界をおどろかせるでしょう。

 聖書は、その子は「救い主」としてお生まれになり、「インマヌエルと呼ばれる」といいます。「インマヌエル」という呼び名は、ヘブライ語のイン(with)、マヌ(us)、エル(God)、「神は私たちとともにおられる」という意味で、神が人になって、今は霊として、私たちと共におられるということを現しています。Goodbyeの語源は”God be with you”に当たる”God be with ye”のgodbwyeからの省略形ですから、インマヌエルの意味であります。

 アドヴェントの季節、騒いでいる世の流れに流れてしまうのではなく、クリスマスの本来の意味を考えながら待ち望みましょう。神が人を罪から救い、どんなときでも共におられるために、人としてお生まれになったのです。特に寂しさ、悲しさ、苦しんでいる人々と共におられるためにお生まれになりました。「神は愛です。愛にとどまる人は、神の内にとどまり、神もその人の内にとどまってくださいます。」(ヨハネの手紙一4章16節下)  私たちも希望・平和・喜び・愛を分かち合うアドヴェントを過ごしましょう。

(酪農学園宗教主事 朴 美愛)