【日曜メッセージ】「友のために命を捨てる愛」(朝礼拝)
Date:2025.02.23
本日は今週の朝礼拝(放送ショート礼拝)からお届けします。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」
(ヨハネによる福音書15章13節)
私たちは今、学校で友と一緒に学び、活動し、目標に向かって前進し続けています。その友がピンチに、限界に直面している時、私たちは何とか助けになりたい、力になりたいと思います。辛そうにしている時の友と、くじけそうになっている時の友と、その思いを共有しながら支えることができるでしょうか。もしそれができたなら、友が支えてくれることは、どれほど大きな励ましとなることでしょう。さらにその友人が、そのピンチを、限界を肩代わりしてくれるとしたらどうでしょうか。
皆さんは太宰治の『走れメロス』をご存知ですね。メロスと親友セリヌンティウスの友情が描かれる人間模様です。親友メロスのために命がけで身代わりとなるセリヌンティウスと、必ず帰ってくるとの約束を果たすため、身代わりに命がけで命がけで走るメロスの姿に、太宰治(彼も聖書を読んでいた一人であることが知られています)は何を表現したのか。ぜひ作品を読み直して考えてみてください。
聖書は、「命を捨てる、それも、友のために命を捨てることは最大の愛である」と語ります。その愛を実際に命を投げ出して実践したのがイエス・キリストです。全ての人の罪をその身に引き受けて十字架にかかったキリストによって、全ての人はその愛を、あなたを生かす神の愛を受けている。そのキリストは、私たちを友と呼び、これ以上のない愛を今も与え続けてくださるのです。この最大の愛によって生かされている私たちは、愛をもって友と生きる大切さを知らされるのです。その最大の愛を与えてくださるキリストは、互いに愛し合いなさいと今日も聖書の言葉を通して語っているのです。
(宗教部長 久保木 崇)