【日曜メッセージ】「愛は共にすること」

Date:2025.03.16

「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。」 (ローマの信徒への手紙12章15節)

 3・11東日本大震災から14年が経ちましたが、その被害は今でも続いているのです。その上に先月26日に大船渡市で山火事が発生し、市の面積9%を焼失、住民の14%が暫くの間、避難生活をしました。試練は今もなお続いています。私たちは少しでもできることを考えながら、苦しんでいる人々に神様の慰めと助けを共に祈りましょう。

 14年前の大震災の時、酪農学園には、東北や関東の出身者も生徒・学生の中に多くいましたので、安否確認などに追われた日々を過ごしました。そして、大学ではキリスト教教育委員会を中心に、皆が知恵と力を合わせ、いち早く被災地でのボランティア活動を始めました。卒業生、教会などの様々な協力と繋がりを得て現地での活動を始めました。地震発生から1ヶ月後のことです。学園はボランティア活動に参加する学生を全面的に支援し、教職員は積極的に手伝いました。こうして1年半にわたって、学生と教職員のべ260人を超えての参加になりました。この活動は本学の建学の精神である「三愛主義(神を愛し、人を愛し、土を愛す)」を実践する実学教育であり、『愛は共にすること』を経験したかけがえのないときでありました。

 聖書は、神が私たちと共におられるために人として生まれ、十字架の死と復活で人に対する愛を現し、今は聖霊として共におられると教えています。パウロも、『愛は共にすること』だ、と伝えています。私たちも、「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣き」、皆と愛し合って共に生きていきましょう。

(酪農学園宗教主事 朴 美愛)