【日曜メッセージ】「喜びに満たされて」(始業礼拝)

Date:2025.04.13

「これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである。」

(ヨハネによる福音書 15章 11節)

 今日から始まる2025年度。神を愛し、人を愛し、土を愛す、という「三愛主義」と、健やかな土は健やかな人を作り、健やかな人は健やかな土を作るという「健土健民」を心に刻みつつ、実学・実践の歩みを続けていきたいと思います。その根幹である聖書の教えを、礼拝で一緒に開いて、読んで、聞いて、学んでいきましょう。

 聖書の伝える最も重要なメッセージは、神が私たちに与える喜びのおとずれ、「福音」です。それはイエス・キリストによって実現される救いの事です。私たちは人生の中で、たくさんの試練に向き合いながら成長し、やがて自分の人生の大切な目的や目標を実現できるようになっていきます。その全ての人生に神は愛をもって関わり、キリストの救いを聖書によって知らせ続けています。本校は、その聖書を根幹に置く学校です。青春の3年間を皆さんはその酪農学園大学附属とわの森三愛高等学校で過ごすことを選んでここにいるのです。どの学年も、仲間と一緒に集う学び舎で、互いを切磋琢磨しながら、それぞれの人生を追究していくのです。素晴らしいことだと思いませんか。同じ学年の中でもそれぞれに違う立場、違う視点、違う取り組み、違う価値観の中で一つひとつの事柄と向き合い、大切な時間を刻んでいくのです。もっと言うならば、同じ人生を生きる人はいないのです。一人ひとりが、かけがえのない存在として生き、神に愛され、神に導かれ、神に押し出されて、その行くべき道を進むのです。

 聖書はあなたがたの喜びは、あなたがたの内にあるキリストによって与えられる喜びなのだと教えています。神の愛、そしてキリストの愛は、私たちに今も注がれ続けている。そのキリストにつながっていくことで、私たちは個性ある一人ひとりでありながら、その喜びの根幹を共有することができる。そこに私たちはみんなでつながっていく。一人ひとりの個性をつなぎ、固く結ばせる神の愛の力によって、かけがえのない存在であるあなたに神の愛がそそがれ、喜びに満たされるのです。

 そして、神の愛が注がれ続ける私たちは、その溢れる喜びを人に届け、広げていき、愛のつながりをより広く固いものとしていくのです。この愛によって私たちに満ちる喜びは全ての人の喜びへとまた広がっていくのです。その実現のために、神と共に歩む一年を過ごしていきましょう。

(宗教主任 久保木 崇)