【日曜メッセージ】「すべての人と平和に」

Date:2025.06.29

「できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。」

(ローマの信徒への手紙12章18節)

 私は夏になるとこの話をするようにしていますので、2年前にも同様の奨励をしました。よって、3年生は記憶にあるかもしれません。

ところで、「平和」とは何でしょうか。インターネットのgoo辞書によると、次のようにあります。

1.戦争や紛争がなく、世の中がおだやかな状態にあること。

2.心配やもめごとがなく、おだやかなこと。

 国レベルの話では、戦争や紛争が無いこと。個人レベルの話では、心配ごとや、もめごとが無いこと、のようです。そこで今日は、「平和」について考えるために「戦争の悲惨さ」に焦点をあてたいと思います。

 まず、日本には戦争を振り返り、平和を思うための記念日がいくつかありますが、次の3つはよく知られている日です。

  • 6月23日 … 沖縄の「慰霊の日」
  • 8月 6日 … 広島に原爆が落とされた日
  • 8月 9日 … 長崎に原爆が落とされた日

 今年は戦後80年という節目の年ですから、これらの日にはテレビ等で多くの特集が放送されると思います。ぜひ、機会を逃さず、戦争の反省と平和の大切さを知るために、見てもらいたいと思います。今日は、5年前の戦後75年目にNHKで放送されたテレビ番組を紹介します。「戦争童画集」という番組です。戦争末期の広島、長崎、沖縄それぞれの場所における、当時の戦争体験の朗読劇です。吉永小百合さん、橋本環奈さん、長澤まさみさん、蒼井優さんなど、著名な俳優たちが朗読劇を通して当時を伝えるべく出演して、その深いメッセージを伝えています。今回はこの中のショートストーリーのひとつ、原子爆弾によって被害をうけた女の子とその祖父のお話を紹介しました。

 戦争を体験した方たちは高齢となり、私たちが直接お話を聞くことは困難になってきました。しかし、戦争についてまず知ることが「すべての人と平和に」暮らすための第一歩となる、私はそう思います。

(聖書科教諭 新井 昭雄)