【日曜メッセージ】「 互いの向上に努めよう 」
Date:2025.08.24
「おのおの善を行って隣人を喜ばせ、互いの向上に努めるべきです。」 (ローマの信徒への手紙15章2節)
戦後80年の今年8月、平和を思う特別な時を皆さんも過ごしていることと思います。平和は向こうからやってくるものではなく、みんなで力を合わせて実現すべきものです。願いと祈りを共有しつつ、これからの未来へとつながる大切な「今」を、この学び舎で過ごしていきましょう。
夏休み明けの学校生活がスタートしました。この夏を充実したものにすることができたでしょうか。収穫の秋に向けてのここからの学校生活が、この夏の成長にふさわしい豊かな実りをもたらすよう、努めていきましょう。あなたが目標とするものをしっかりと見据えながら、力いっぱい進むことで、必ずや、実りを実現してもらいたいと思います。
今日の聖書の言葉は、そのための歩みを続ける私たちに、互いのかかわりについて奨めています。強い者は強くない者を担い、自分の満足ではなく、善を行って隣人を喜ばせ、「互いの向上に努める」べきだと伝えています。私たちを導くために、聖書は書かれ、私たちの人生に活かしていく大切なことを教えています。その模範となられたのが、イエス・キリストでした。キリストは、私たちに愛を教えてくださいました。それは、命がけで愛すること、そして愛を実践することでした。その愛に倣っていくこと、私たちの学校が掲げる「三愛」の実践をもって歩んでいくことで、互いの向上を実現していく存在になりたいと思います。
私たちはだれ一人同じ存在ではありません。だから時に意見が違ったり、考え方が違ったり、方法が違ったりします。そのことが間違った方に進むと対立したり、争ったりすることにつながってしまう。それは相手を傷つけ、自分を傷つけ、関係を崩壊させてしまうものです。しかし、愛は忍耐と慰めの源である神から来るものです。尊重と尊敬を実現させて、わたしたちが乗り越えるべき課題を乗り越えさせて、希望を与えてくれるのです。違いのある一人一人が調和し、ハーモニーとなって響く時、その喜びは神への賛美となって私たちの心を満たすのです。
(宗教主任 久保木 崇)