【日曜メッセージ】「『落』から『楽』へ」
Date:2025.10.19
「わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」
(ローマの信徒への手紙5章3~4節)
皆さんはいろいろなことを考えながら、希望を持って日々学びに力を注いでいます。ところが、毎日が楽しければ何よりですが、現実はそうではなく、意欲が、体力が落ちて苦しむ日々も多くあると思います。しかし、そのような自分を隠そうとすると、ますますその苦しみは強くなります。心を変えましょう。
パウロは、「苦難をも誇りとします」と言っています。自分のよいこと、できることを誇りにするのではありません。「苦難を誇る」とは、苦難が苦難で終わるのではなくて、希望へとつながることを知っているからなのです。それは、「神の愛がわたしたちの心に注がれているからです」。即ち、自分一人で頑張ることではなく、神の愛があるからだと伝えているのです。パウロはその神の愛を経験したから、あらゆる苦難に直面したとしても希望を失うことはありませんでした。皆さんには何が力になるのでしょうか。
皆さんは、『落』(苦難)から『酪』(忍耐・練達)にいるかも知れませんが、必ず『楽』(希望)へといくのであります。何か苦難にぶつかる時があったなら、「希望を生む」という今日の聖書のみ言葉を思い出してください。
高校のスクールミッションは『喜び』と『幸せ』を提供できる人間を育成することにあります。自分だけではなくて、他人に『喜び』と『幸せ』を提供できる人になることを目指すのであります。これこそ、『人を愛す』最高の道であり、そして、『人を愛す』ことに現れる『神を愛す』ことであります。学校の学びと周りの人が皆さんの力になり、なにより聖書の言葉が皆さんの力となり、『落』があってもそれを乗り越え、希望につながる『楽』へと成長していく。それが皆さんの歩みなのです。
(酪農学園宗教主事 朴 美愛)